STANCE
スタンス
ポジティブという蓋
光があれば影がある。
右があれば左がある。
本来、
物事は両面で成り立っている。
これは、
良い悪いの話ではない。
しかし現代は、
光ばかりを見る傾向が強いように感じる。
それだけではない。
前向きでなければならない。
夢を持っていなければならない。
成長し続けなければならない。
そんな空気さえあるように思う。
ポジティブ。
夢。
挑戦。
成長。
もちろん、
どれも大切である。
だが、
その反対側も存在する。
不安。
失敗。
停滞。
疲労。
孤独。
本来は、
そのどちらも受け入れなければならない。
ところが今は、
見たくないものを見ない。
不安を見ない。
弱さを見ない。
現実を見ない。
そして、
ポジティブという言葉で蓋をしてしまう。
私は、
そこに強い違和感を覚える。
中道とは、
光だけを見ることではない。
影だけを見ることでもない。
光も見る。
影も見る。
その両方を受け入れることである。
だからこそ、
今はあえて影を見る。
ネガティブになるためではない。
光ばかりを見ようとして、
見落としてきたものを、
きちんと見るためである。
経営も同じだ。
人手不足。
後継者不在。
上がり続ける物価。
事業承継。
経営者の疲弊。
目を背けたくなる現実は数多くある。
しかし、
そこから逃げても問題はなくならない。
現実を直視する。
受け入れる。
その上で、
何を選ぶのかを考える。
光だけを見ていては、
見えないものがある。
影を見るからこそ、
本当に必要なものが見えてくる。
希望とは、
順風満帆な時に見つけるものではない。
もう駄目かもしれないと思った時に、
はじめて見えてくる一筋の光である。